メモリ規格の調べ方 — DDR4かDDR5か、増設できる上限まで確認する5つの手順
メモリを増やそうとして「そもそも今のPCに入っているのがDDR4なのかDDR5なのか分からない」と止まってしまう方は少なくありません。2026年9月時点でも、規格が違うメモリは物理的に挿さらないため、ここを間違えると買い直しになります。
この記事では、ケースを開ける前にできる確認から、どうしても分からないときの最終手段まで、5つの手順を上から順に並べました。多くの場合は手順1と手順2、つまり3分ほどで答えが出ます。
まず結論 — 確認する順番
メモリの規格を調べる方法はいくつもありますが、手軽な順に試すのが結局いちばん速いです。次の順番で進めてください。
- タスクマネージャーを開く(所要1分・ケースを開けない)
- 表示された速度から規格を絞り込む(所要1分)
- PowerShellで型番とスロット位置を出す(所要2分)
- PCやマザーボードの型番でメーカー公式の仕様表を見る(確実)
- どうしても分からなければ現物のラベルを見る(最終手段)
手順4まで来れば、まず間違いなく答えが出ます。逆に、いきなりケースを開ける必要はほとんどありません。
手順1・タスクマネージャーで速度とスロットを見る
キーボードで Ctrl + Shift + Esc を同時に押すとタスクマネージャーが開きます。左側の「パフォーマンス」を選び、その中の「メモリ」をクリックしてください。
ここで分かるのは次の項目です。増設を考えるときに必要な情報が、ほぼこの1画面にまとまっています。
| 表示される項目 | 増設のときに何に使うか |
|---|---|
| 搭載容量 | 今が何GBか。増やす量の基準になります |
| 速度(MHz) | 規格を絞り込む手がかり。手順2で使います |
| スロットの使用状況 | 「2/4」なら空きが2つあるという意味です |
| フォームファクター | DIMMはデスクトップ用、SO-DIMMはノート用です |
出典:NEC LAVIE 公式サイト「パソコンのメモリ情報を確認する6つの方法」(2026年9月時点)
ここで注意したいのが、DDR4なのかDDR5なのかが必ず表示されるとは限らないという点です。環境によっては速度と容量だけで、規格の文字が出てきません。表示されなかったからといって故障ではないので、次の手順に進んでください。
あわせて読みたい:メインボード チップセット確認方法 — 型番からの見分け方・対応CPU・BIOS・実機チェックまで完全ガイド
手順2・速度からDDR4かDDR5かを絞り込む
タスクマネージャーに規格名が出ていなくても、速度の数字からかなり絞り込めます。世代ごとに動作クロックの帯が違うためです。
| 速度の表示 | 可能性が高い規格 |
|---|---|
| 3200 MHz前後 | DDR4 |
| 4800 MHz以上 | DDR5 |
| それ以外の数字 | 速度だけで判断せず、手順3・4で確定させる |
※あくまで目安です。BIOSの設定や省電力動作で、規格本来の速度より低く表示されることがあります。
ここで大事なのは、速度はあくまで手がかりであって証拠ではないということです。数万円のメモリを買う前に、手順3か手順4で裏を取ってください。
手順3・PowerShellで型番とスロット位置を取り出す
スタートボタンを右クリックして「ターミナル」または「Windows PowerShell」を開き、次の1行を貼り付けて Enter を押します。
Get-CimInstance Win32_PhysicalMemory
コマンドプロンプト派の方は wmic memorychip でも同じような情報が出ます。どちらでも、メーカー名・型番・容量・速度・スロットの位置がまとめて表示されます。
ここで出てくる型番(PartNumber)が最終的な決め手になります。この文字列をそのまま検索すれば、メーカーの製品ページでDDR4かDDR5かを確認できます。タスクマネージャーの速度表示と違って、型番は嘘をつきません。
手順4・メーカー公式の仕様表で確定させる
いちばん確実なのは、PC本体またはマザーボードの型番から公式の仕様表を見る方法です。メーカーのサポートページには、対応するメモリ規格と搭載可能な最大容量が必ず書かれています。
PCの型番は、デスクトップなら本体側面や背面のシール、ノートなら底面のシールに書かれています。見つからない場合は、手順3と同じターミナルで次の1行を実行してください。
Get-CimInstance Win32_ComputerSystem
メーカー名とモデル名が出てきます。この2つを「型番 DDR4」「型番 DDR5」のように検索すれば、対応規格がすぐ分かります。BTOパソコンの場合は、購入時の注文履歴に構成が残っていることも多いです。
手順5・現物のラベルを見る
ここまでで分からないときだけ、実際のメモリを見ます。電源を完全に切り、コンセントから電源ケーブルを抜いてから作業してください。ノートパソコンはACアダプターも外します。
メモリ本体には「DDR4-3200」「DDR5-4800」のように規格と速度が印字されています。ここまで来れば、疑いようがありません。
静電気でパーツが壊れることがあります。作業前に金属部分に触れて放電してください。メーカー保証の対象外になるケースもあるため、保証期間内のPCは購入元に相談したほうが安全です。
増設できる上限は「空きスロット」だけでは決まらない
タスクマネージャーで空きスロットを見つけると、つい「あと2枚挿せる」と考えがちですが、実際に載せられる容量はそれだけでは決まりません。次の3つが同時に効いてきます。
ひとつめはマザーボード側の上限です。仕様表に「最大64GB」と書かれていれば、スロットが空いていてもそこで頭打ちになります。
ふたつめは1枚あたりの最大容量です。4スロットで最大64GBなら、1枚16GBまでという意味になります。32GBを2枚挿しても認識されないことがあります。
みっつめはWindowsのエディションです。エディションによって扱えるメモリ量に上限があり、物理的には載っていても「使用可能」の数字が伸びないことがあります。
あわせて読みたい:メモリを増設したのに認識されない・使用可能が少ない — 4つの原因と確認の順番
よくある質問
タスクマネージャーにDDR4やDDR5が表示されません。故障ですか?
故障ではありません。規格名が表示されるかどうかは環境によって異なり、容量と速度だけが出ることもよくあります。速度から絞り込んだうえで、PowerShellの型番かメーカー公式の仕様表で確定させてください。
速度が3200MHzと出ていても、DDR5ということはありますか?
省電力設定やBIOSの設定によって、本来より低い速度で動作している場合があります。速度はあくまで目安なので、買う前には型番か公式仕様表で裏を取ってください。
空きスロットがあれば必ず増設できますか?
いいえ。マザーボード側の最大容量、1枚あたりの上限、Windowsのエディションという3つの制限があります。空きスロットは必要条件であって十分条件ではありません。
ノートパソコンでも同じ手順で調べられますか?
手順1から手順4までは同じです。ノートの場合、フォームファクターが「SO-DIMM」と表示されます。ただし機種によってはメモリが基板に直付けで増設できないため、手順4の公式仕様表の確認が特に重要です。
PCの型番が分からない場合はどうすればいいですか?
ターミナルで Get-CimInstance Win32_ComputerSystem を実行すると、メーカー名とモデル名が表示されます。本体のシールが剥がれていても、これで型番が分かります。
関連記事
- メモリを増設したのに認識されない・使用可能が少ない — 4つの原因と確認の順番
- メインボード チップセット確認方法 — 型番からの見分け方・対応CPU・BIOS・実機チェックまで完全ガイド
- 部品互換性チェック方法 – 初心者でも失敗しない組み立て方