【2027年開始】18歳未満のつみたて投資枠 — 年間60万円・非課税600万円
2026年9月時点の情報です。2026年度の税制改正大綱に、18歳未満のつみたて投資枠が盛り込まれました。年間投資枠は60万円、非課税保有限度額は600万円で、2027年からの開始が予定されています。
この記事では、金融庁が公表した資料をもとに、誰が対象で、いくらまで投資でき、いつから使えるのかを整理します。まだ確定していない部分は、そのように明記しています。
18歳未満のつみたて投資枠とは
現在のNISAは18歳以上が対象です。ここに0〜17歳向けの枠が新しく加わります。
2026年度の税制改正大綱に盛り込まれた内容で、開始は2027年(令和9年)が予定されています。今すぐ口座を開けるわけではありません。
制度の名前どおり、使えるのはつみたて投資枠です。成長投資枠は含まれていません。つまり、対象となるのは金融庁が指定した長期・積立・分散に適した投資信託が中心になります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象年齢 | 0〜17歳 |
| 枠の種類 | つみたて投資枠 |
| 年間投資枠 | 60万円 |
| 非課税保有限度額 | 600万円 |
| 開始時期 | 2027年(令和9年)から |
| 根拠 | 2026年度税制改正大綱 |
年間60万円・非課税600万円の意味
数字の関係を確認しておきます。年間60万円、非課税保有限度額が600万円です。単純に割ると10年分にあたります。
月額に直すと5万円です。毎月5万円を積み立てて、ちょうど年間枠を使い切る計算になります。
60万円 ÷ 12か月 = 月5万円
600万円 ÷ 60万円 = 10年分
0歳から始めた場合、10歳で非課税保有限度額に達する計算になります。
成人のNISAと比べると、つみたて投資枠の年間120万円・非課税保有限度額1,800万円のおおむね半分と3分の1という水準です。子ども向けの枠として設計されていることがわかります。
12歳という線引き — 引き出しのルール
この制度でいちばん特徴的なのが引き出しの扱いです。
資料には、12歳以上では子ども本人の同意を得た場合に限り、親権者等による引き出しを認めるとあります。つまり12歳を境に、親が自由に引き出せるかどうかが変わります。
この一文が示しているのは、名義は子どものものであるという前提です。親が子ども名義で運用しても、そのお金は子どもの資産として扱われます。教育資金の準備として使う場合も、この点は押さえておく必要があります。
細かい運用ルールは今後の法令や金融機関の対応で固まっていきます。現時点で確定しているのは大綱に書かれた範囲までです。
投資対象商品も広がる
今回の改正は年齢だけの話ではありません。投資対象商品の拡大も同時に示されています。
資料によると、株価指数が16本追加され、債券を中心とした投資信託も対象に加えられる方向です。これまでのつみたて投資枠は株式中心の商品が並んでいましたが、選択肢の性格が広がることになります。
債券中心の投資信託が加わる意味は小さくありません。値動きの幅が株式より小さい商品を選べるようになるためです。子ども向けの長期運用を考えるうえでは、この点が判断材料になります。
あわせて、所在地確認の手続き簡素化(定期確認義務を廃止し住所変更の有無のみ確認)と、定期売却サービスに限った手数料の徴収を認める方向も示されています。
2026年12月のiDeCo改正と並べて見る
ここ数年、日本の非課税制度は続けて手が入っています。時間軸で並べると、家計の中での位置づけが見えやすくなります。
| 時期 | 制度 | 対象 |
|---|---|---|
| 2026年12月 | iDeCo改正(拠出上限・加入年齢) | 現役世代〜70歳 |
| 2027年 | つみたて投資枠の年齢拡大 | 0〜17歳 |
iDeCoは老後、今回の枠は子どもに向いています。同じ非課税制度でも、お金を使う時期がまったく違います。iDeCo改正の内容はこちらの記事にまとめています。
家計としては、どちらも同時に満額を使うのは簡単ではありません。先に決めるべきは金額より順番です。手元の資金がいつ必要になるのかを基準に考えると整理しやすくなります。
ジュニアNISAとの違い
「子ども向けのNISA」と聞いて、以前のジュニアNISAを思い出す方もいると思います。混同しやすいので、今回の枠について確認できる事実だけを並べます。
| 確認できること | 内容 |
|---|---|
| 枠の種類 | つみたて投資枠(成長投資枠は含まれない) |
| 年間枠 | 60万円 |
| 非課税保有限度額 | 600万円 |
| 引き出し | 12歳以上は子どもの同意が必要 |
| 開始 | 2027年から |
制度の細部を過去の仕組みと比べて論じるには、まだ情報が足りません。比較記事を鵜呑みにせず、金融庁の資料で確認するのが確実です。
商品選びの考え方そのものは、成人向けの枠と大きくは変わりません。信託報酬や運用方針をどう見るかは投資信託の選び方をまとめた記事も参考になります。
2027年までに考えておきたいこと
開始は2027年です。まだ時間があります。この期間にできることを整理します。
ひとつ目は、家計の中での位置づけを決めることです。年間60万円は月5万円にあたります。教育費や生活費とのバランスをどう取るのかを先に決めておくと、制度が始まったときに迷いません。
ふたつ目は、名義の意味を家族で共有しておくことです。12歳以上で子どもの同意が必要になるということは、いずれ子ども自身が判断する場面が来るということです。
三つ目は、確定情報を待つことです。大綱に書かれた内容が、そのまま法律や金融機関の商品として出てくるとは限りません。金融機関の対応方針が出そろうのは、もう少し先になります。
☑ 対象は0〜17歳、枠はつみたて投資枠
☑ 年間60万円・非課税保有限度額600万円
☑ 12歳以上は引き出しに子どもの同意が必要
☑ 開始は2027年
※ 金融機関ごとの取り扱いや細かな手続きは、これから決まります。
よくある質問
Q1. いつから使えますか
2027年(令和9年)からの開始が予定されています。2026年度の税制改正大綱に盛り込まれた内容です。2026年9月時点では、まだ口座を開設できません。
Q2. 何歳から対象ですか
0〜17歳が対象です。18歳以上は現行のNISAが引き続き使えます。
Q3. いくらまで投資できますか
年間60万円、非課税保有限度額は600万円です。月額に直すと5万円、年間枠を使い切るペースで10年分にあたります。
Q4. 親が自由に引き出せますか
12歳以上では子ども本人の同意を得た場合に限り、親権者等による引き出しが認められる方向です。12歳未満の扱いを含め、細かな運用は今後決まります。
Q5. 成長投資枠も使えますか
今回示されているのはつみたて投資枠です。成長投資枠は含まれていません。
Q6. 商品の選択肢は変わりますか
株価指数が16本追加され、債券中心の投資信託も対象に加わる方向が示されています。株式中心だったつみたて投資枠の性格が広がることになります。
まとめ
要点は次のとおりです。① 対象は0〜17歳 ② 枠はつみたて投資枠のみ ③ 年間60万円・非課税保有限度額600万円 ④ 12歳以上は引き出しに子どもの同意が必要 ⑤ 開始は2027年 ⑥ 株価指数16本追加と債券中心の投資信託が対象に加わる方向。
制度が動き出すまでには時間があります。金額の大きさより、名義が子どものものであるという前提を先に理解しておくほうが、実際の判断では役に立ちます。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、税務・投資・法律に関する助言ではありません。制度は変更される場合がありますので、実際のご判断は下記の公式情報または専門家にご確認ください。
出典
・金融庁「令和8(2026)年度税制改正について — 税制改正大綱における金融庁関係の主要項目」(2025年12月) — fsa.go.jp